こんにちは、まっちゃんです。今日は伝説級に面白いフリーゲーム「片道勇者」を紹介します。
何気にこのゲームに3回くらいハマってる気がします。実家のPC、一人暮らし初のノートPC、現在のゲーミングPCと…とにかく、ウディタで作られているため普通のノートPCでもサクサク動きます。この記事をPCで見ているという人は記事は読まずに公式ページから今すぐ試してみてもいいかもしれません。(ブログの意味とは)
↓Youtubeでも紹介動画を作りました。というかこの記事は動画の焼き直しです。
概要
片道勇者はSmokingWOLFさんによって開発された、強制横スクロールのローグライクRPGです。なんとこのゲームの作者はゲーム開発ツールのウディタの開発者でもあります。多才ですね…!
ざっとこのゲームのあらすじを書くと、「ある日突然魔王が”闇”を復活させ、その闇が世界を西から食い尽くしており、それを止めるために主人公は魔王を倒す旅を始める。」といった感じです。
画面の左端から闇が迫ってくるため、右へ右へ逃げながら旅を進めることになります。数時間おきに魔王が主人公を倒しにくるので、経験値や武器、アイテムを集めて魔王を倒すのが目的です。
操作は非常に簡単で、十字キーとZ(決定)、X(メニュー、キャンセル)、Shift(向き変更)、Ctrl(斜めのみ移動)の5キーが使えれば遊ぶことができます。
世界はマス目で構成されており、敵の隣に移動してZで攻撃、アイテムと同じマスに乗って回収、Xキーでメニューを開いてアイテムを使用、最低限この3つの操作ができればプレイ可能です。
ローグライクゲームとは
いわゆる「不思議のダンジョン」系のゲームです。風来のシレンで覚えている方もいるかもしれません。
地形がランダムに生成され、ターン制で、死ぬとやり直しになるゲームというのが大まかな特徴でしょうか。あとは空腹の概念がある、世界がマス目で管理されている、なども特徴として挙げられるでしょう。
このゲームもローグライクゲームの一種であり、世界ごとにランダムな地形が生成されるほか、自分が動くまで敵や”闇”は動きません。逃げながら戦うゲームと聞くと忙しそうに聞こえると思いますが、ターン制のためじっくり考えて遊ぶことができます。
良いところ
ローグライク×強制スクロール
このゲームはただのローグライクゲームではなく、西から常に迫ってくる闇によって強制スクロールのゲームになっています。これがこのゲームの一番の特徴であり、そしてゲーム体験に深みをもたらしています。
この要素がゲームに何をもたらすかというと、それは「判断・葛藤」です。
普通のローグライクをするときも、HPや空腹度合いを見て逃げるか、戦うか、後回しにするか、などの判断をすることはあると思いますが、このゲームではそれに加えて闇というタイムリミットが追加されています。
一度画面左端の闇にのまれたものは二度と手に入りません(同じアイテムは後で出ますが)。つまり、このゲームでは「後回しにする」という判断は「(この場所で)それを手に入れることを放棄する」ということになります。
闇は常に西から迫り続けており、宝箱を取りにいくのも、ダンジョンに入って経験値稼ぎをするのも、時には街に入ることや平坦な道を進むことすら闇に飲まれるリスクを高めます。
リスクを冒してそれらを取りに行くか、闇から逃げるの優先して先に進むかを考える葛藤がとても面白いです。
ただのタイムリミットではなく強制スクロールによって物理的に通れる場所が減っていくのもこの葛藤の面白さを生み出していますね。
これによってプラスとマイナスの葛藤だけでなく、マイナスとマイナスの葛藤も発生します。ダンジョンや山岳地帯を冒険していると、簡単には出られない場所にいるときに闇に迫られる場合もあります。そんな時は貴重なアイテムや、回数制限のあるスキルを使って脱出を試みるのですが、「貴重なアイテムやスキルは減らしたくないけど闇に飲まれるのは嫌だ!」という葛藤を考えるのがこれまた楽しいです。無理して歩きだけで脱出しようとして死ぬこともあれば、持っているものをすべて使って脱出することもあります。
今を凌ぐ為に手持ちのリソースを削るか、今後のために節約したまま生き延びるすべを探すかのバランスを取る楽しみを感じますね。
ローグライクなのに積み重ね、やり直しが可能!
このゲームはローグライクゲームです。ローグライクゲームといえば死んだらすべてがやり直しになるものが主流ですが、片道勇者はそうではありません。
このゲームでは死んでしまっても、その時持っていたアイテムを「次元倉庫」と呼ばれる場所にアイテムを入れることができ、それを次の周回のスタート地点で引き出すことができます。
さらにゲームのセーブとロードも可能で、あらかじめセーブをしておけば死んでしまった場合もセーブ時のデータからやりなおすことが可能です。(セーブはセーブクリスタルを使う、ランダムイベントでレベルを消費する、街のセーブ屋でセーブをする、のタイミングでのみ可能です。)
やりこみ要素でローグライク経験者も楽しめる!
もちろん上級者の人も楽しめるようになっており、セーブや引き継ぎをしなければクリア時の評価が上がるほか、「厳しい旅」「人類には早すぎる旅」「マニアモード」など上級者向けの難しい難易度も用意されています。腕に覚えがある人も十二分に楽しめることでしょう。
1ゲームが短くサクっと遊べる!
ローグライクゲームは1ゲームの時間が長い印象ですが(個人の感想です)、このゲームはそうではありません。
魔王を倒す場合も1時間程度あれば終わらせることができます。
いくつかある隠しエンディングを目指したり高難易度でプレイする場合は時間がかかると思いますが、長くとも5時間はかからずにクリアできるはずです。
1プレイが短いので平日に遊ぶのにも向いていますね。
名前によるワールド生成!
片道勇者の世界は周回ごとにランダムで生成されますが、この地形は世界の名前によって決まっています。
前に死んだ世界と同じ名前の世界で遊べば、まったく同じ地形で遊ぶことができますし、Wikiに書いてあるワールド名を使えば、ほとんど同じ内容の世界が生成されます。
同じ世界で繰り返し遊ぶ、面白い世界の名前をほかの人と共有する、1つの世界で高得点を目指すなど様々な遊び方ができますね。
また、同じ世界を遊んでいる人がリアルタイムにいる場合、画面左上にそのプレイヤーの進捗が表示されます。日替わりのキャンペーンワールドに行けば、結構な頻度でほかのプレイヤーを見ることが可能です(キャンペーンワールドはその日が終わると特殊なワールドではなくなり生成される地形が変わります)
多彩なクラス×ランダム生成で無限に遊べる!
ゲームを始める前に、自キャラの職業であるクラスと、”特徴”を選ぶことができます。
クラスには耐久力の高い騎士や、魔法を使いこなす理術士、仲間を集めやすい詩人など、様々な種類があります。クラスによって戦い方が全く違ってくるため、選んだクラスによって別ゲーのような感覚で遊ぶことが可能です。
特徴はクラスほどの影響はないものの、特に序盤の冒険に大きく影響します。特徴はステータスをあげるものもあれば、所持重量をあげるもの、アイテムの識別率を高めるものなど様々です。
クラスは無印では8種類、後述するプラス版では11種類あります。特徴は無印が17種類、プラスは28種類です。
世界がランダムで生成されるうえクラスと特徴の組み合わせも多くあるため、無限に遊ぶことができますね。
いろんな仲間たち!
東へと旅を進めていると仲間になってくれるキャラクターに会えることがあります。
彼らはそれぞれ違った出自を持ち、好感度を高めることで今思っていることや自分の使命について話してくれます。
条件を満たした状態でクリアすると個別のエンディングも見られます。次元倉庫に入れられる特別なアイテムももらえるため、仲間になりそうな人物を見かけたらぜひ挑戦してみましょう。
選曲センスが良い!
動画では触れていませんが、BGMがとても良いです。フリーBGMを使用しているようで、画面右上に作曲者と配布サイト名が表示されます。気になった人は検索してみましょう。
グレードアップしたプラス版も
このゲームはフリーゲームであり無料で遊ぶことができますが、バランス調整や追加要素が含まれる「片道勇者プラス」も販売されています。
公式ホームページからライセンスキーを買うと500円、Steamでは無印とセットで900円で購入することができます。(Steam版は無印も有料)
バランス調整によってより遊びごたえのあるゲームになっているだけでなく、クエスト、地形、エンディング、クラスなど、様々な要素が追加されており非常におススメです。
色々変更点はありますが、自分が特にうれしいのはこの3点です。
敵の方向を自動で向いてくれる
無印の片道勇者でも敵に隣接してShiftキーをちょん押しすれば相手の方を向けましたが、プラスでは敵が近くにいると自動でそっちの方を向いてくれるようになりました。誰もいないところに空振りして横から殴られて死ぬ、といった事故が大幅に減ります。特に自分は横や背後からのダメージが倍増する勇者のクラスをよく使うのでありがたい変更点です。
仲間になるキャラの位置がマップに表示される
無印では「少し→のどこかに仲間になりそうな者の気配を感じた。」とだけ表示されて具体的な場所は提示されませんが、プラス版では仲間の位置が画面中央のミニマップに黄色いマークで表示されるようになっています。
仲間を見逃すことがだいぶ減るのでこれもかなりうれしい点です。
消耗を減らす”特徴”が追加
空腹度である元気度の減りが遅くなる「呼吸法」、装備の消耗が1割減る「装備の達人」など、アイテムの消耗を減らしてくれる特徴が追加されているのもありがたいポイントです。めちゃくちゃ貧乏性なのでアイテムの消費が減るのはとてもうれしいです。ほかにも特徴は11種類増えているため、無印よりもさらに遊びの幅が広がっています(なお、そのうち5種類はデメリットとなる代わりにスコアが上がる特徴です)
Steamのレビューページを見ると具体的にどう違うのか分かっておススメです。(プラスをSteamで買う場合は無印も買う必要があります。バンドルがおすすめ)
初心者向け講座
最後に初心者向けにいくつか序盤を生き残るコツを説明します。といっても自分で繰り返し遊んでみるのが早いと思いますけどね!
おすすめクラス
最初におすすめの職業は剣士か騎士です。どちらも近接物理職のため、基本的に敵に隣接してZキーで殴ればOKです。単純明快で使いやすいクラスですね。
どちらかというと剣士が攻撃型で、騎士は防御型です。騎士は生命力が高く死ににくいですが、攻撃力が(剣士と比較して)伸びにくいので後半のダンジョン攻略などは苦戦しがちです。逆に剣士は耐久力は低めですが、敵を素早く倒せるので囲まれにくく、後半戦は特に有利だと思います。
ジグザグ探索しよう
闇が後ろからどんどん迫ってくるので、早く先にに進みたくなるだろうと思いますが、実はひたすら右に進むよりも、上下や斜めに移動しながら進むことがおすすめです。理由は2つあります。
まず、先に進めば進むほど敵が強くなるからです。Tipsにもある通り、このゲームでは東に進むほど強い敵が出現するようになります。なのでゆっくり進んでアイテムを入手したり、敵を倒して経験値を手に入れたりしながら進んだ方が、敵の強化を抑えながら進むことが可能です。
次に、いくら早く進んでも闇との距離はある一定以上は離れないようになっているからです。このゲームではまっすぐ東に進んでも、主人公が画面の中央より右には進めないようになっています。画面中央にいる状態で右に進むと、主人公と同じスピードで闇が詰めてくるからですね。主人公が早く進めば闇も早く進むため、先に東に進みまくって余裕を作ってから探索する、という手段は使えません。進むほど敵が強くなることを考えると、上下に探索して強くなりながらゆっくり進んだ方がオトクというわけです。
ただし例外もあり、砂漠や雪原などは元気度の減少が大きいため、食べ物が少ない場合はさっさと走り抜けてしまうのも手です。また非戦闘系クラスで遊んでいる際に盾持ちの敵など強力な敵の多い地形にいるときなんかも早く進んでしまった方がよい場合もあるでしょう。割とケースバイケースです。
食べ物と脱出用アイテムを忘れずに
このゲームはローグライク系ゲームで、食料と空腹の概念があります。元気度(空腹度)が0になっても死にはしませんが、ステータスにデバフをくらうことになります。
ナユタの実などの食料は優先的にストックしておきましょう。料理人に2回話しかけると弁当を買えるのでお金に余裕があれば購入しておくことをお勧めします。
癒しの草などの草もほんの少しだけ元気度を回復できます。元気度が0の時でもすぐに食べるのではなく、やむを得ず戦闘する場合などの戦闘直前に食べるとよいでしょう。(元気度は0でさえなければデバフは食らわないため)
戦闘やダンジョンから脱出するためのアイテムも必須です。魔王は数時間おきに襲ってきますが、序盤ではとても戦えないためどうにかして逃げることが大切です。偶然強敵に出くわしたときにも備えて、これらのアイテムを持っておきましょう。
入手可能性と使い勝手の観点から、「混乱の巻物」と「とぶクスリ」の2つが特におすすめです。やや使いにくいですが「触手の草」も有用です。
混乱の巻物:戦闘S 探索G 周囲1マスの敵が混乱し、ランダムな方向に攻撃するようになります。完全ランダムなため1/8の確率でくらってしまいますが、大抵逃げられるでしょう。
とぶクスリ:戦闘A 探索S 自分に「使う」か、「投げる」ことで相手に当てて使います。これを浴びた者は上下方向のランダムな位置に飛ばされます。敵から逃げるときに使えるほか、ダンジョンの中や山ばかりの地形など、探索中に移動が困難な場所に閉じ込められた際にも有効です。難点としては飛ぶ距離はランダムなため、数マス上下の位置にワープしてしまうこともあります。たいていの場合は状況をリセットするのに大いに活躍してくれるでしょう。
触手の草:戦闘B+ 探索G 相手に投げることで5ターンの間動きを封じることができます。攻撃自体はやめさせられないため逃走用のアイテムとしてはやや心もとないですが、高頻度で手に入れることができます。あるとないとでは大違いなため、保険として持っておくことをお勧めします。ほかの草系アイテム同様炎攻撃を受けると確率で焦げてしまうため注意が必要です。
おわり
というわけでフリーゲーム「片道勇者」の紹介でした!
無料ゲームですが長時間遊んでも全然飽きの来ない名作です。ぜひダウンロードして遊んでみてください。一期一会の冒険があなたを待っています。
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