結論:テレビやSNSで見るような、VRヘッドセットを被って色んな姿のアバターを着て皆で仮想空間で集まって話す…みたいなのがしたければ「VRChat 始め方」で検索するのが一番建設的です。
この記事では細かいことは抜きにして、「メタバース 始め方」で検索した人が必要であろう情報から順に以下のように記載していきます。
- いわゆる”メタバース”っぽいやつのやり方
- 意外と広いメタバースの定義
- 暗号通貨やNFTが不要である理由と検索に出る理由
メタバースを初めて見たいけれど何がなんだかさっぱりわからない!という方向けです。それではどうぞ。
いわゆる”メタバース”っぽいやつの始め方
さて、わざわざ「メタバース 始め方」で検索したということは、あなたはおそらく「VR空間でアバターの姿になって人と話したりゲームをして活動する」ということをしたくて検索したのではないでしょうか。
実際にはVR機器がなくてもメタバースを始めることはできるのですが、その話をするにはメタバースの定義について話をしないといけないので、まずはそういったVRヘッドセットやアバターを使って活動する“いわゆるメタバースっぽいやつ”のはじめ方から書いていきます。
VRヘッドセットなどの機材を買う
他にも色々あるのですが、今回はメタバースの中でも一番人気のある「VRChat」の始め方で説明します。
しつこく書きますがあくまでこれはメタバースを始める1つの方法にすぎません。 また後で書きますがパソコン1台、スマホ1台でメタバースを遊ぶ方法もあります。(例:パソコンでVRChatをプレイする方法)
↓VRchatの詳しい始め方やどんなゲームかの紹介記事。
VRヘッドセットを被ってメタバースに入りたい場合の最低限必要なアイテムは以下の2パターンです
- MetaQuest2単体
- 何らかのVRヘッドセット(Quest2含む)+ゲーミングPC(13万~30万円くらい)
結論から書くと、VRヘッドセットもゲーミングPCも持っていない場合は、まずはQuest2を購入して試してみて、より質の高い経験をしたくなったらゲーミングPCを買うのが一番安上がりでしょう。
MetaQuest2は単体でも使うことができますし、性能の良いゲーミングPCに接続して使えばより高画質で遊ぶことができるようになるのでおすすめです。2022年11月現在およそ6万円と、値上がりはしましたがVRヘッドセットの中では比較的安価に手に入るのも良い点です。
MetaQuest2単体では性能の関係で表示できないアバターがあったり、入れないワールドがあったりと制約があるのですが、逆に言えばそれ以外はPCVRと同等のことができます。“メタバースっぽいこと”がしたいのであればまずはMetaQuest2単体で試してみて、不満を感じたらゲーミングPCを後から購入するのが一番良いやり方かもしれません。
予算に余裕があるのであればHTC VIVEシリーズもおすすめです。値段も高く基本的にゲーミングPCとの接続が必要ですが(Focusシリーズは単体で動く)、より性能の高い機体を使うことができます。
VRChatの会員登録・ログイン
ヘッドセットが届いたらいよいよVRChatにログインしましょう。とはいえ特に変わったことをするわけではなく、アカウントを作成してログインする、普通のインターネットのサービスと変わらないことですね。
Quest2単体、PCそれぞれわかりやすかった解説記事を載せておきます。どちらも画像付きで始め方が書いてあるので読みやすいです。PCのサイトに付いては沢山ページがありますが、「VRChatの始め方」のStep1~Step5まで読めばゲームの始め方がわかります。
Quest2
PC
人を呼ぶ
僕はワールドの観光メインで遊んでいるので特にフレンドを募集したりイベントに参加したりはしていませんが、VRChatは人とのコミュニケーションを楽しむSNS的な側面が大きく最大限楽しむにはフレンドを作るとよいでしょう。下のページでも取り扱われていますが、ツイッターのハッシュタグを使ったりイベントに参加するのがおすすめです。
というわけで、以上がとりあえず「「メタバースっぽいやつ」やってみたい!」という人に向けての情報でした。ゲームに入ってしまえば、後は好きなアバターを着るなり好きな人と話すなり好きなワールドを探検するなり自由自在です。存分に楽しんでください。
以降はもう少し本質的にメタバースに触れてみたい人向けの情報です。
メタバースの定義についての話・VR不要なメタバース
2022年11月現在、メタバースには厳密な定義が存在していません。詳しくはWikipediaを読んで貰えればだいたいわかると思いますがかなーりざっくりしています。WikiにはウルティマオンラインなどのMMORPGや、Minecraft、どうぶつの森などのゲームも広義ではメタバースに入るように書いてありますね。
人が空間と認識できるものが現実以外にあり、そこで仮想的な自分であるアバターを持ち、人同士でコミュニケーションが取れればもうメタバースと呼べてしまうのです。
「仮想世界」「もう一つの現実」などというと大層なものに聞こえますが、実際にはこれまで既にオンラインゲームで体験されてきたものを、最近その一面を切り取って呼び方を変えただけなんですね。
もちろん細かい差異であったり言葉の定義だったりは今後少しずつ明らかにされていくのだと思いますが、それは置いておいて…
メタバースの話を聞いてVR部分でなく、仮想空間で人と集まったりもう一つの人生を送ったりする方に興味を持たれたのであれば、それはお手持ちのスマホやゲーム機で今すぐできてしまうということです。なんせゲームを遊ぶだけですからね。
実はVR機器も不要な件
そういうわけで、厳密にはVR=メタバースではありません。はっきりと断言はできませんが、情報としてインパクトがあってわかりやすいのでVRがメタバースの代表として表沙汰になるのではないでしょうか。
VR機器がなくともメタバースの要素のあるものは遊べるので、ここではその一例を紹介します。
Minecraftのマルチサーバーが個人的に一番おすすめ
普通のノートパソコンでも良いのでPCをお持ちであれば、Java版Minecraftのマルチサーバーが個人的におすすめです。Wikipediaによるとある本でメタバースの7つの定義が示されているそうですが、これは全てを満たしています。
現在メタバースの定義として様々なものが提案されているが、未だ統一した解釈は存在しない。メタバース解説書『メタバース進化論』(技術評論社、2022)では「空間性」「自己同一性」「大規模同時接続性」「創造性」「経済性」「アクセス性」「没入性」の七要件を満たしたオンラインの仮想空間として定義されている[4][5]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B9#cite_note-4
空間性:3次元の空間を歩き回れる
自己同一性:「スキン」と呼ばれる見た目を変更する機能を使いスキなアバターの姿で生活できる
大規模同時接続性:マルチサーバーによっては数千人が同時に接続できるものもある
創造性:地面を好きなように掘ったり、建築を好き放題することができる
経済性:ゲーム内で稼げる通貨で買い物ができる経済サーバーも多い(現実のお金とは関係しないので厳密には違うかも。課金とかはできず自分でコツコツアイテムを売ったり他の人のもとでアルバイトをしたりして稼ぐ必要がある)
アクセス性:本を読んでないのでなんとも言えないけどパソコンを起動して数分でいつでもどこからでもアクセスできる。
没入性:1人称視点で没入感があり、影MODやテクスチャを導入することでさらにリアル感を増すことができる。
よく遊んでいたのが数年前なので現在はどうかわかりませんが、Minecraftのマルチサーバーは偶然同じ時に同じサーバーにいた人とその時限りでコミュニケーションできるのが気楽で楽しいです。チャットで雑談するもよし、PVP(プレイヤー対プレイヤー)で戦うもよし、人を誘って数人で資源採集や探索、建築をするもよし。フレンド同士でなくてもその場で会った人と気軽にコミュニケーションを取れるところが特におすすめです。
毎日のように同じサーバーにログインし、見知らぬ人とチャットを交わし、ブロックを掘ってお金を稼ぎ、建築をし、その世界での生活をもう一つの現実として楽しんでいたので自分にとってMinecraftは間違いなくメタバースでしたね。
↓マルチサーバーを探すのにおすすめのサイト。
あつまれどうぶつの森
おなじみの任天堂のゲームです。どうぶつ達の暮らす島で自分だけの家を作り、服や髪型などでおしゃれをし、どうぶつの島民とのコミュニケーションや他のプレイヤーとの交流を楽しむことができます。
プレイヤーとの通信について、こちらは基本的に知り合いである「フレンド」との交流がメインになってきます。知らない人と通信をしたい場合はSNSなどを活用してフレンド登録を行う必要があるでしょう。
スマホでできるメタバース:Roblox
Wikipediaやこのページで取り扱われているように、FortniteのクリエイティブモードやRobloxもメタバースの一部として扱われています。
これらはプレイヤー同士で交流するというよりは、他のプレイヤーが作った遊びを遊ぶことができるゲームになります。チャットやボイスチャットにかぎらずとも、人間同士の交互作用があればメタバースとして成立するのかもしれませんね。
Robloxはスマホでも遊ぶことができるのでおすすめです。PCよりは遊べるゲームが減りますが、それでもかなりの量のコンテンツを遊ぶことが可能です。
自分がハマッていたFantom Forceではほとんどチャットが交わされることはありませんでしたが、もしかしたらゲームによっては交流メインのものもあるのかもしれません。
ファンタジーライフ
これは完全に今思いついただけで実際に当てはまるかはわかりませんが、ファンタジーライフは一人用メタバースと呼べるかもしれません。自身のアバターを作り、ゲーム内で職業に付き、料理をしたり釣りをしたり大工をしたりと現実とは違うもう一つの生活を楽しむことができます。ここまで来ると生活要素のあるゲーム全てがメタバースになってしまいそうですが…メタバースの概念事態がそれほど大雑把なような気もします。
お金のヤヤコシイあれこれが不要な理由と検索で滅茶苦茶ヒットする理由
現状インターネットで検索すると、「メタバースを始めるには暗号通貨の口座が必要、ウォレットが必要、NFTを購入しなきゃいけない」などの情報が出てきますが、あくまで「そういう楽しみ方もある」というだけの話です。
少なくともVRChatを始める分には無料で遊べますし、誰かが作成したワールドやアバターを購入するのもBoothなどで普通に日本円で買うことができます。MinecraftやRobloxといったVRでない普通のゲームで遊ぶ場合もNFTや仮想通貨が関わってくることはほぼほぼ滅多にありません。
一般ユーザーとして遊ぶ分にはNFTや暗号通貨などに触れなくても全然問題なく遊べます。むしろ現状では、頑張ってわざわざ探さないとそういった金融系の要素のあるゲームやメタバースにはたどり着けないでしょう。自分は具体的に何をどうやったら買えるのか見つけられませんでした。
なぜメタバースの話にかならずNFTや暗号通貨の話が出てくるかというと、それを書いたらお金を稼ぎたい人の目に付いて沢山見られ、広告費が降りて儲かるからです。稼がないと生きていけないので仕方ないですね。
もう少し具体的なワードで検索しよう
上の項目でも書いたように、現状「メタバース」という言葉はかなり大雑把で広い領域を含む概念です。現状は需要が一番多いお金儲けの話しか検索してもヒットしないようになっているので情報を検索する1ユーザーとしてこのワードを使用するのは正直言って不毛です。自分が何をしたいかで検索ワードを具体的に変えたほうが役に立つ情報が手に入ります。
VRでゲームがしたい:「VRゲーム おすすめ」
VRでアバターの姿なって人々と交流したい:「VRChat 始め方」「Cluster 始め方」など
自分のアバターを持って複数人で話したり遊んだりしたい・VRじゃなくても良い「オンラインゲーム おすすめ」「ゲーム マルチプレイ おすすめ」など
スマホでVR動画を楽しみたい:「スマホ VRゴーグル おすすめ」など
ちなみにマルチサーバーを立てる機能がなくフレンドとしか通信できないタイプのゲームは「ゲーム名 フレンド募集」などで検索するとよいでしょう。
おすすめVRゲーム
宣伝になってしまいますが、これまで遊んできたおすすめのVRゲームです。割とひとり用のゲームでひたすら戦いに明け暮れていることが多いです(笑)。まだ書いていませんがH3VRという銃のゲームもとてもおすすめです。VRゲームは運動不足の解消にもなりますし興味があればぜひ試してみてください。
VRChat以外のVRSNSについて
いわゆる「VRChat」「cluster」「Rec Room」などのいわゆる「メタバース」と言われて想像するようなものは「VRSNS」「ソーシャルVR」と呼ぶほうがより具体的なようです。とはいえこれらのワードも具体的な情報はまだまだ少ないので、SNSなどやソーシャルVR内で人と仲良くなって、直接詳しい人に聞いたほうが良いかもしれませんね。
↓ソーシャルVRの主要なプラットフォームがそれぞれの特徴をわかりやすくまとめられている記事。
具体的でおすすめなページ紹介
MoguLiveというサイトがメタバースについての情報を調べるには良さそうです。実際にVRユーザーであるが記事を書いているのでどの記事も正確で具体的です。お金儲けのためだけの適当な情報は一切ありません。
↓スマホやPC、VRヘッドセットなど複数の異なる機体でメタバースを始める方法
↓Mogu Liveによるメタバースプラットフォーム紹介。2つ上に貼った記事とは違いVR以外のメタバースプラットフォームについても触れている。
↓VRChatの次に有名なソーシャルVR、clusterについての解説。
↓ゲーム内でワールドやアバターの作成・編集を完結できてしまう凄いソーシャルVR、NeosVRの紹介。このゲームはSteamのレビューページも面白いのでおすすめ。
おわりに
最後まで読んでいただきありがとうございます。すでに詳しい人からすれば間違いの多い記事だったかもしれません。
はっきり言って自分はメタバースからしたらよそ者です。基本的にひとり用のVRゲームで遊んでいるだけですし、VRChatもたまに観光目的で遊ぶ程度、RecRoomやcluster、NeosVRに関してはまだ触ったことすらありません。
ですが今の「メタバース 始め方」の検索結果を見て、せっかくVRに興味を持ったのに、胡散臭さを感じて試すのをやめてしまう人がいたら同じVRを楽しむ者として非常にもったいないと思ってこの記事を書くことにしました。
とにかく、メタバースというと大掛かりでとてつもないようなモノに聞こえますが、実際には割りと簡単に(ものによっては初期投資はかかりますが…)遊べるのが伝われば幸いです。
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